Go言語(Golang)とは?特徴やできることを徹底解説!

Go言語Golangとは?特徴やできることを徹底解説!

Googleが開発したことで有名なプログラミング言語であるGo言語が近年注目を集めています。

Go言語は今年「最も愛されているプログラミング言語」で、前年10位から今年5位と5つも順位を上げており、かなり注目度が高いことが伺えます(下のリンクのページを少し下にスクロールすると見られます)。

Stack Overflow Developer Survey 2020 – Most Loved Language

しかし、JavaやC、またPythonなどと異なり新進気鋭の言語であるため、「名前は聞いたことあるけどあまりよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで、ここではGo言語の特徴やできること、将来性や学習方法などをご紹介します。

Go言語は実用性の高い言語なので、興味を持っていただけたら幸いです。

 

Go言語(Golang)とは?

Go言語のロゴ

まずはGo言語とはどのようなプログラミング言語なのかを見ていきましょう。

ちなみにGoはインターネット上はGo言語やGolangと表記されていることが多いです。これはGoだけだとプログラミング言語を指しているのか、英単語のGoを指しているのかが分かりにくいためです。

本ページでは基本的にはGo言語と表記します。

 

Googleが開発したプログラミング言語

Go言語はGoogleが2009年に開発したオープンソースのプログラミング言語で、JavaやCと同じ静的型付け言語であり、大規模な開発に向いている言語です。

歴史自体は深くなく利用実績も(JavaやC#、PHPなどと比べたら)少ないですが、Googleが開発したという安心感や、使い勝手の良さなどから近年爆発的に急成長している言語です。

 

Gopharというマスコットキャラがいる

GopharはGo言語のマスコットキャラです。目が大きく、げっ歯類らしく発達した歯が特徴的で、日本語では「ホリネズミ」と呼びます。

個人的にはかわいいと思います。目がくりっと(グリッと?)しているのが良いです。

 

Go言語の特徴

次にGo言語のプログラミング言語としての特徴を見ていきましょう。

キーワードは「シンプルで安全なコンパイラ言語」です。

 

シンプルで実用的

Go言語は構文が比較的シンプルです。動的型付け言語と比べるとやや複雑に見えますが、JavaやCといった静的型付け言語と比べると、Go言語で書いたコードは非常にスッキリとした印象があります。

Pythonもそうですが、最近流行りな言語は「構文がシンプルで使いやすい」という特徴があるなと思っていて、Go言語はまさにそれです。

また、シンプルでありながら実用面でも申し分なく、メモリを自動解放してくれるガベージコレクションや、並行処理を簡単に実装できる機能が盛り込まれています。

 

コンパイラ言語なので処理が早い

Go言語はコンパイラ言語なので、ソースコードをコンピュータが理解できる内容に全部翻訳してから実行するので、PHPやPythonなどのインタプリタ言語と比べ「プログラムの実行速度が早い」ことが特徴です。

 

安全性が高い

Go言語はタイプセーフ(データの種類の違いによって発生するエラーがない)であることが特徴です。

難しい言葉ですが、例えばPythonやPHPはタイプセーフではなく、データの種類の違いによってエラーを引き起こす可能性があります。

一方Go言語はデータの種類をあらかじめ決めるので、異なる種類のデータの比較が最初からできない仕様になっており、エラーを起こす心配がありません。

 

Go言語でできること

Go言語でできること

Go言語の特徴が分かったところで、次にGo言語は何ができるのかを見ていきましょう。

 

Webサーバーの構築

Go言語を使えば、Webサーバー(Webアプリケーションを動作させる土台)を簡単に構築できます。

Webアプリケーションだけでなく、そのインフラであるWebサーバーの構築が容易なのは、Go言語の汎用性の高さが伺えます。

 

CLIの作成

CLI(コマンドラインツールインターフェース)とは、キーボードでコマンドを打ち込んで操作をするツールのことで、Go言語はこのCLIを作成するのに適しています。

普段マウスで操作することが多いかと思いますが、例えばWebアプリケーションなどでは裏方としてコマンドラインによってWebサーバーを操作したりすることはよくあります。

また、Go言語はクロスコンパイル(異なる複数のOSや機種に対応するようにコンパイルする機能)してくれるので、それぞれのプラットフォームによる互換性を気にすることなく、簡単に環境に適したCLIを作成することができます。

 

Webアプリケーション開発

Go言語はWebアプリケーションを作ることもできます。

GinやRevel, EchoといったWebアプリケーションフレームワーク(Webアプリを作るのに便利な枠組み)が揃っているので、フレームワークの使い方を覚えることで誰でもWebアプリが作れます。

つまりGo言語一つ覚えることで、WebサーバーもWebアプリも作成できるということになります。

 

Go言語が苦手なこと

Go言語が苦手なこと

Go言語でできることを見た上で、あえてGo言語が苦手とすることも見ていきましょう。

もし自分が作りたいものがGo言語でできない場合は、他の言語を選択することをおすすめします。

 

スマホアプリケーション開発が苦手

Go言語にはMoblile Goというモバイルアプリケーションを作るための機能が別途用意されています。

しかし実験段階の機能であるため、正式版が登場するまではスマホアプリ開発実績のあるJavaやKotlin, Swiftといったプログラミング言語か、React NativeのようなJavaScriptを使ったアプリ開発手法を選択する方が良いでしょう。

ただし、例えばデータベースからデータを取得したり、受け取ったデータを加工するなど、スマホアプリの裏方で動くシステムを作るのには長けています。

 

デザインは苦手

Go言語は裏方のシステムを作るのには長けていますが、フロント型のデザインや動きを作ることは苦手です。

バックエンドではなくフロントエンドの開発がしたい場合はHTMLやCSS, JavaScriptを活用しましょう。

 

Go言語の需要と年収

Go言語の需要と年収

ITエンジニアになりたいのであれば、需要や年収も気になるところですよね。

ここではフリーランス案件数が豊富な「レバテックフリーランス」でのGo言語の需要や案件の特徴、さらには年収を見ていきましょう(2020/06/03現在)。

 

Go言語の案件件数

レバテックフリーランスのGo言語の案件数は264件です。

Javaが約2000件、JavaScriptが約1400件、PHPが約1300件、Pythonが約500件なので、日本でのGo言語の案件はまだまだ少ないといったところでしょうか。

とはいえGo言語が日本で認知され始めたのは2013年の終わり頃からなので、わずか6年で264件もの需要が生まれているのは特筆すべきことです(下の画像はgoogleトレンドです)。

GoogleでのGo言語の検索数の推移グラフ

かなりのスピードで案件が増えており、この流れはこの先も続いていくのではないかと予想できます。

 

Go言語の案件の特徴

Go言語の案件はGo言語が得意とする分野のものが多く、Webアプリケーションやスマホアプリのバックエンド開発が主流です。

あとはあるソフトウェアのAPI(システムとシステムをつなぎ合わせる部品)の開発だったり、ブロックチェーンを活用したシステム開発にGo言語を使っている企業もいくつか見受けられました。

 

Go言語の年収

あくまでフリーランスの年収ベースですが、案件の月平均単価が82万円、最高単価が125万円、最低単価が39万円です。月平均単価を年収に直すと984万円です。

Go言語の年収

Go言語は他の主要言語に比べて月単価が非常に高いのが特徴です。新しい言語なので「供給が需要に追いついていない」のが大きな理由かと思われます。

JavaとPHPの年収

 

Go言語の学習方法

Go言語の学習方法

最後にGo言語はどこで習得できるのかを見ていきましょう。

大まかな区分けとして「書籍」「オンライン学習サービス」「プログラミングスクール」があります。

 

書籍でGo言語を習得する

Go言語はGo言語を学ぶための書籍がいくつか出版されているので、その中から一つ選んで最初から最後までやってみましょう。

書籍はオンライン学習サービスよりも深いことを学べ、かつプログラミングスクールよりも安価に済むメリットがあります。

反面最も難易度が高く、わからない点があっても自分で調べながら解決する必要があります。

 

オンライン学習サービスでGo言語を習得する

Progateドットインストールなどのオンライン学習サービスを活用することで、Go言語を習得することができます。

Progateはイラストが豊富なスライド形式で、ドットインストールは1本3分程度の動画で学習することができ、書籍よりも視覚的に分かりやすい方式で学習を進めることができます。

3つの学習方法の中では最も敷居が低く、かつ無料コンテンツも充実しているので、お試しでGo言語に触れてみたいのであればオンライン学習サービスの活用をおすすめします。

 

プログラミングスクールでGo言語を習得する

絶対にGo言語を覚えたい!という本当に強い意志がある方には、プログラミングスクールの活用をおすすめします。

他2つの学習方法に比べ費用面でハイコストですが、その分「どうしても分からないところは講師に聞いて解決できる」「実用レベルのカリキュラムで学習できる」「短期集中で結果を出せる」など様々な恩恵があります。

書籍やオンライン学習サービスだと途中で挫折してしまう場合も多いので、しっかりと確実に覚えたい場合はプログラミングスクールの活用も視野に入れましょう。

Go言語を習得できるプログラミングスクールにはUdemyがあります。

 

Go言語は需要爆発中の今がチャンス!

ここまでGo言語の特徴や需要、年収、学習方法などについて解説してきましたが、いかがでしたか?

Go言語は需要が指数関数的に増えているのにもかかわらず、供給が追いついていない状況です。結果として月単価が非常に高いので、いくらかコストを払って習得するのも一つの戦略かと思います。

また、Go言語はここでは語りきれない魅力がまだまだあります。ぜひGo言語を使ってみてくださいね!