災害大国と称されている日本。海面温度の上昇により、勢力の強い台風が上陸したり活発な低気圧が大雨を降らせたりなど、甚大な被害を与えています。
大雨による被害として代表的なものは、住宅の浸水や道路の冠水、地盤が緩むことによる土砂災害です。予測ができない地震とは異なり、台風や大雨はあらかじめ準備ができます。
そこで今回は、冠水した道路にハマってしまった状態から抜け出すための車用緊急脱出ハンマーをご紹介します。商品の選び方や実際に利用した方のレビューも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
台風19号で犠牲になった92人のうち57人が屋外で被害
令和元年に関東や東海、東北地方を襲った台風19号は、日本各地に甚大な被害をもたらしました。台風19号によって犠牲になった92人のうち、57人が屋外で被害を受けており、そのうちの40%が車で被災しているのです。
出典:NHK
「水深が浅いから大丈夫」「車の中だから安心だろう」と油断するのは危険。実は車は簡単に流されてしまうのです。
車を運転する方の中には、通勤途中だった方も少なくないようです。状況に応じては、仕事を休む勇気や無理に帰宅をしない忍耐力も必要になります。
台風や記録的豪雨をきっかけに防災意識が高まっている
台風19号などの教訓を経て、防災意識が高まっている方が増えています。応急処置セットなどの基本的な防災グッズだけではなく、大雨を想定した「車用緊急脱出ハンマー」の売れ行きも好調のようです。
アマゾンから昨日、車の窓割り用のレスキューハンマーが届いた。もうダッシュボードに常備しておくことにして入れた。台風から1ヶ月後の日曜日… 台風19号で台風における水害意識も変わってしまったなとおもいます。浸水、水没からの脱出も視野に入れておかないといけない!
— hiroyuki yano (@yahituso) November 9, 2019
台風明けの神子元でしたが
黒潮もしっかり残ってくれてました
ハンマーもしっかりゲット
島の回りが全部が蒼いわけではないです。
水温も22~28℃と冷たいところもありました
黒潮パワーはそこまで強くないですね
明日も黒潮さん、残ってますように?#神子元マリンサービス
— 神子元マリンサービス 【公式】 (@mikomotomarine) September 9, 2020
台風19号が上陸する前に車の安全もご確認を!
・車はできれば水没しない高台や壁に囲われている車庫などに避難を。
・停電時ソケットがあれば車で充電ができます。ガソリンを満タンに!
・台風が直撃していなくても雨が降ります。もしもの時のために緊急脱出用ハンマーのご準備を。 pic.twitter.com/vxV40yIXVJ
— コバック【公式】 (@kobac_jp) October 10, 2019
何もないときに準備をしておくことで、万が一の状態になったときに対応できるのです。大切な人を守ためにも、車用緊急脱出ハンマーを準備しておきましょう。
車用緊急脱出ハンマーの選び方
さまざまなメーカーが車用緊急脱出ハンマーを発売しているので、どれを選んだら良いか迷っている方も多いでしょう。ここからは、車用緊急脱出ハンマーの選び方をご紹介します。
タイプ
車用緊急脱出ハンマーは、主に「金づちタイプ」「ピックタイプ」「ポンチタイプ」の3種類があります。
「金づちタイプ」は、その名の通り「金づち」の形状をしているタイプです。先端には特殊な突起がついており、窓を叩くだけでガラスが割れます。特別な操作を必要とせず、直感的に利用できるのが嬉しいポイントです。
「ピックタイプ」は「金づちタイプ」と同じく、先端に小さな突起がついています。ピックタイプはLEDや簡易消化など、複数の機能が搭載されているのが特徴で、さまざまシーンに対応できます。
「ポンチタイプ」は、ガラスに押し当てるタイプの商品です。スイッチを押すだけで窓ガラスが割れるので、力の弱い女性やお年寄りに適しています。商品によっては小型タイプもあるので、持ち運びにも便利です。
安全性
車用の緊急脱出用具には、安全性を担保しているJIS制定があります。たとえば、カー用品店などで商品選びに迷ってしまったときは、「jIS認証」を得ているモデルなのか確認しましょう。
また、ドイツの製品安全法に基づいて制定された「GSマーク」もあります。「JIS」や「GS」のように、安全性の高い商品であれば、いざというときにも安心して利用できます。
付属機能
車用緊急脱出ハンマーの中には、窓ガラスを割るだけではなく、さまざまな付属機能が搭載された商品があります。最も重宝されているのがシートベルトカッター機能です。窓ガラスを割ったとしても、シートベルトが身体に絡みついていることが多く、脱出を妨げてしまう可能性があります。予算も考慮する必要がありますが、なるべく多機能モデルの商品がおすすめです。
【道路冠水の危機で活躍】車用緊急脱出ハンマーのおすすめ商品3選
選び方をふまえて、車用緊急脱出ハンマーのおすすめ商品をご紹介します。実際に利用した方のレビューも参考にしてみてください。
メルテック レスキューハンマー
出典:Amazon
緊急時に車内から脱出するための強い味方。シートベルト切断用のカッターも搭載しています。
- 本体サイズ:72×198×24mm
- 重量:166g
おすすめポイント①効果的に強化ガラスが割れる強力ハンマー
例えば、突然のゲリラ豪雨に伴う川の増水で、車の車内に誰かが閉じ込められてしまっているときに、車のドアをこじ開けて中の人を救出するのは困難です。本商品は、車の強化ガラスを叩き破り、窓から進入して救助活動を行うためのアイテムです。
もちろん、逆に自分が閉じ込められてしまった場合でも、本商品を車のポケットに常備しておけば内部からガラスを破ることも可能です。
おすすめポイント②シートベルトカッターも一体
シートベルトを切り裂くことができるカッターもハンマーに搭載。カッターはカバーされているので、意思を持って使わない限りは誤って怪我をする心配もありません。
利用者からのレビュー・口コミを紹介
実際に利用した方のレビュー・口コミをご紹介します。
レスキューハンマーに多機能さを求めがちですが安い商品は軒並みガラス破壊に不安な物です。此方の商品は多機能は無いですがガラス破壊プラス設置場所(ホルダー付きなので)しっかり緊急時に使用できそうです。(安物の多機能を買って失敗した者より)
引用:Amazon
E·Durable 緊急脱出ハンマー
力に自信のない方にもお使いいただける、2個セットの緊急脱出ハンマーです。
- 本体サイズ:200×50×20mm
- 重量:180gおすすめポイント
①少ない力でガラスが割れる強力性
ハンマーのガラスとの接触部は炭素鋼で作られており、非常に硬質です。また、尖らせたデザインであるのに加え、ハンドル部は波型仕様。握力の少ない方でも強力にグリップしやすく、女性やお子様でも使いやすくなっています。交通事故に伴う車の横転の際など、緊急脱出が必要な状況下で命を守るツールとなります。本商品で車の窓ガラスにヒビを入れ、蹴破って脱出することが可能です。
おすすめポイント②2個セットになっているので前部・後部に対応できる
車内に常備しておくため、2個セットになっています。これにより、前部座席・後部座席のいずれにご乗車の場合でも、即座に判断して行動につなげることが可能になります。ただし、フロントガラスの粉砕には対応していないので、車体の側部のガラスを割るのにご利用ください。
利用者からのレビュー・口コミを紹介
実際に利用した方のレビュー・口コミをご紹介します。
何が起きるか全く分からない今の世の中。近くに海も川も無い東京に住んでいますが、旅先で事故に巻き込まれた場合を想定して購入しました。重さは、想像していたより少し重いかな?と思いましたが、窓ガラスを叩き割る事を考えたらこの位の重さが適切なのだと思います。作りは大変丈夫で、刃先先端は収納時に周りの物を傷付け無いようにケースにちょっとした盛り上がりがあり、守られていますので安心です。2本セットなので、運転席と助手席両方に設置出来るのが良いですね!出番が無いのを祈りますが、こちらは必ず車内に携帯しておいた方が良いと思います。
引用:Amazon
長谷川刃物 緊急ツール
出典:Amazon
「長谷川刃物」は、刃物の街、岐阜県関市で生まれた会社です。伝統的な職人の熟練技術と先進の生産技術を融合させた商品を製造・販売しています。
- 本体サイズ:19×43×205mm
- 重量:60g
おすすめポイント①女性やお子様にもお使いいただける強力ハンマー
本商品のハンマー部は非常に硬質な素材でできており、本体重量も60gと大変軽量なので、あまり力のない女性やお子様でもサイドウィンドウを2、3回叩くだけで割ることが可能です。逆に、ハンマーが非常に強力なので、強い力で叩きすぎるとガラスを突き破って手に怪我をしてしまう可能性があるのでご注意ください。
おすすめポイント②持ち替えずに使えるハンマーとカッター
車内に閉じ込められてしまうというのは日常生活では経験することがなく、平常心を保つのがなかなか難しいものです。特に豪雨で水が迫ってきていたり、交通事故に伴う火災の発生で火の手が迫ってきていると尚更です。そうした状況で、本商品はハンマーの使用時とカッターの使用時で手を握り変える必要がなく、差し迫った精神状態にあっても適切な使用がしやすくなっています。
利用者からのレビュー・口コミを紹介
実際に利用した方のレビュー・口コミをご紹介します。
安い物も沢山出ていますが、カッターとハンマーが上下持ち替えずに使える方が、慌てず良いですね。なぜか黄色の方が高いので妥協して黒にしました。ホルダーに両面テープが付いていますが、車体には付けずドアポケットに入れてます。
引用:Amazon
まとめ
今回は、車用緊急脱出ハンマー3種類を紹介してきました。近年急増するゲリラ豪雨や台風などの自然災害に加えて、いつ来るとも知れない巨大地震、交通事故など、非常時と呼ばれる状況は突然やってきます。そして、そうした状況下では冷静に判断・行動するのはなかなか難しく、普段からの準備が重要になってきます。
今回紹介した3商品は車内に閉じ込められるという非常時を想定した防災グッズです。最低限ではありますが、必要にして十分な装備でもあります。ぜひ車に常備することを検討してみてはいかがでしょうか。