WEBサービスとはネットワーク上のアプリケーションを連携させる仕組みを適用したサービスであり、今や人々の生活で欠かせないものです。WEBブラウザを通して利用するWEBアプリケーションのWEBサービスも該当します。そんなWEBサービスの魅力を紹介します。
目次
Webサービスによるクラウドサービスとは?
宿や航空券などの予約ができるWEBサービスもあれば、売りたいアイテムを自宅まで集荷してもらって代わりに出品してもらうというWEBサービスもあります。インターネットを利用し、さまざまなプログラムを連携させることで利便性を向上させることができるサービスで、魅力的なサービスは少なくありません。
昨今注目を集めているサービスのひとつがシェアリングサービスです。個人や起業が保有する資産を他人に貸して活用してもらうインターネットサービスで、市場規模は年々右肩上がりとなっています。
なぜ注目を集めるに至ったのか、そして具体的にシェアリングサービスとはどういったものであるかについて紹介していきます。
シェアリングサービスとは
インターネットのマッチングプラットフォームを介し、個人や起業が保有する資産を他人に貸して活用してもらうインターネットサービスであるのがシェアリングサービスです。
シェアリングサービスが注目を集めるに至って理由のひとつはスマートフォンやSNSの普及です。自分はまったく使っていないものであるにしても、誰かにとってもお金を支払ってでも使うたいものである可能性もないわけではありません。
さらにシェアリングサービスは有形資産のみならず、無形資産も含んでいます。家事代行や介護などを時間のある個人に依頼するのもシェアリングサービスとなります。
利用者同士で新しいつながりや関係性を築けて、社会課題解決に寄付するといった点もシェアリングサービスが注目される理由です。資産を貸す側にも借りる側にもメリットがあり、歴史が浅いことも理由となって今後さらに需要が高まることが予想されています。
個人と個人であったり企業と個人であったりと、どういったシェアリングサービスであるかはそれぞれで異なります。アプリケーションをダウンロードし、貸すものや借りたいものを選択するだけで利用できるのが当たり前となっています。
購入するよりもリーズナブルで、利便性の高さという点においても魅力的なサービスです。具体的にどういったシェアリングサービスがあるのかを見ていきましょう。
実用的なSNSのシェアリングサービス
総務省が2015年までのSNSのシェアリングサービスとして具体的を挙げたのは、皆さんもおなじみのアメリカ上場企業「Face Book」のほか、日本でも急速に利用者が増えている「Twitter」などがあります。
また、同省が紹介しているSNSのシェアリングサービスの実例としては「mixi」、「instagram」や「linkedln」なども紹介されています。
空間シェアリングサービスは
さまざまな空きスペースを1時間単位から借りられるサービスである空間シェアリングサービスです。会議、イベント、撮影などのさまざまな用途で利用されています。
さらに自宅の一室や別荘などを必要としている方に空室を貸し出すことも可能です。旅行や出張などの自宅の一室を長期間空けたり、そのとき使っていない別荘が空いていたりといった場合もあるでしょう。
宿泊希望者には宿泊先を選ぶことができるとともに、宿泊地を提供するオーナーが過去にトラブルを起こしていないかをチェックして可否を決めることもできます。政府が民泊市場の拡大に向けた民泊新法を成立及び施行したことも影響し、民泊は拡大傾向にあります。
空間シェアリングサービスの実例
日本では近年になって急速に普及したシェリングサービスとして「空間」を多数の人や事業者で共有し、管理コストや家賃を抑えるという方法です。
一般社団法人シェアリングエコノミー協会が提供しているサービスの実例としては、テレホンスペース、事務所のシェア、住居のシュアなど複数を紹介しており、若者や起業家を中心に広がっています。
体験型シェアリングサービス
農業体験や田舎暮らしなどの体験型シェアリングサービスは農業体験のない初心者が農地を借りて、必要な道具も合わせて現地で借りられるのが特徴です。農地として活用するだけではなく、太陽光発電設備も設置できるのも多くなってきています。
洋服やアイテムのシェアリングサービス
新しい洋服やアイテムをリーズナブルな価格でレンタルできる洋服やアイテムのシェアリングサービスは、さまざまなコーディネートを楽しみたいと考える方にピッタリです。
一例としては、プロのスタイリストが知識と経験を活かして利用者に適している洋服やアイテムを選択して届けてくれるレンタルサービスを行っています。
利用者は自分の好きな色やサイズ、さらにお気に入りのアイテムなどを登録すればスタイリストがピックアップして届けてくれます。後日に感想を送るとカルテに反映され、利用するほど利用者のニーズにマッチするファッションを楽しめるようになります。
移動系シェアリングサービス
車を購入したいと思っても、ローンや駐車場代などのさまざまな理由で購入できないと考える方も多いです。特に首都圏に在住している若年層の場合は車の購入が現実的に難しい場合が多いです。
レンタカーを利用する方法もあるものの、車のシェアリングサービスの方がリーズナブルでさらにガソリン代も不要であるのも魅力的といえるでしょう。
旅行などでそのときだけ車が必要といった場合においても便利となります。さらに自転車や電動キックボードも同様に借りることができます。
相乗りシェアは終電を逃したときなどに便利で、同じ行き先の方同士でタクシーをシェアできて、割り勘で帰られます。
ほかにも配達して欲しいユーザーと個人で宅配を請け負うユーザーの宅配シェア、ドライバーと届けて欲しい方をマッチングする配送シェアなどがあります。
貸したい方と借りたい方をつなぐサービスであり、スマホアプリで個人をマッチングするのが基本となります。
移動系シェアリングサービスの場合は対象が車や乗り物や運転手などに分かれるのが特徴です。
物品系シェアリングサービス
物品系シェアリングは物品を売りたいユーザーと買ったり借りたりしたいユーザーをマッチングするサービスです。フリマアプリでは目的の商品を探しやすく、匿名での配送にも対応しています。
求めている中古品を見つけることができれば、お得に購入することができます。ブランド品シェアサービスでは有名ブランドの品々のシェアリングサービスを展開しており、個人と企業という形になるのが特徴です。
パーティーや結婚式などの特別なときのために利用する方が多いです。家具シェアリングサービスやおもちゃシェアリングサービスでは1カ月単位でレンタルできて、注文から交換までスマホアプリで完結します。
物品の売買や月額制でのレンタルなど、双方にとってニーズにマッチする選択ができるサービスです。
人材系シェアリングサービス
シェアリングサービスは有形資産のみならず、無形資産も同様に対応しています。自分のスキルや経験をシェアして賃金を得ることができて、人材と案件をマッチングするサービスです。
家庭教師シェアリングや講師シェアリングは家庭教師や講師と生徒をマッチングするサービスであり、時給を貸したい側が自由に設定できる場合もあります。
家事シェアリングサービスは料理代行や買い物代行などの家事全般のシェアに対応しており、家事をして稼ぎたい方と家事をしてもらい方のニーズにマッチさせるサービスです。すべて業者を通すことなく個人で受発注ができて、自分が求める人材を見つけるのもそう難しくはありません。
場所やものと他人と共有するのが定着している
シェアリングサービスが浸透したこともあって、場所やものと他人と共有するのが定着しています。資産を提供する側と利用する側の双方にとってメリットのあるサービスであるのが大きいです。
初期費用がほぼかからず、自分にとって不要なものでも必要とする方と共有していくことで、新しい収入源となるものです。利用する側にとってはコストが抑えられて、不要なものを持つこともなく新しい体験ができます。
さらに人とのつながりが生まれ、新しい消費の方法にもつながっていくでしょう。さまざまなメリットのあるシェアリングサービスであるものの、個人間でサービスの提供と利用をする場合にはトラブルに発展する可能性も高くなります。
身分証明書の登録や提出を求めることによって、お互いの安全や信頼を担保できるものです。さらに法律の整備が追い付いておらず、保険や補償制度の整備が整っていないといったデメリットがあります。今後速やかに法整備が進んで、誰でも安心して利用できるサービスに発展することが重要となります。
今後シェアリングサービスの市場規模が高くなる
日本でのシェアリングサービスの市場規模は2016年におよそ500億円であったものの、2021年には倍以上のおよそ1070億円になるといわれています。
世界的な市場規模においては2013年におよそ150億ドルであったのが、2025年には3350億ドルになると発表されており、20倍以上の成長率が見込まれています。
日本は世界と比べるとまだシェアリングサービスが浸透しておらず、認知度も低いです。プライバシーに関する意識や法令などの関係で限定的にシェアリングサービスを利用してきたからといった理由があります。
今後シェアリングサービスがさらに世に普及するかは大きく3つのポイントがあります。まず販売者が審査制となるかどうかで、利用者が安心して利用できるかのポイントになります。
さらに代金の支払いは第三者が介し、サービスの提供者と購入者の評価が終わってから送金される仕組みを確立することです。
そして利用者が安心安全に利用できるように24時間365日監視や通報の対応ができるかどうかです。利用者の抵抗をいかに減らすかが重要であり、個人間での受発注の場合は特に不安を感じる方が多いものです。
日本においてのシェアリングサービスはまだ発展の余地があると考えられており、効率的かつ効果的にニーズを満たせるビジネスとなるかがカギになります。
シェアリングサービス関連企業の上場が続く
ランサーズやスペースマーケットなど、シェアリングサービス関連企業の上場が続いています。日本でまだシェアリングサービスがそれほど注目されていない段階から活動し、そして市場を創ってさらに上場しました。
シェアリングサービスはまだ新しい市場であるため、日本においての認知度はまだ低いです。すでにシェアリングサービスが普及している海外では日々の生活を送るにあたって当たり前のサービスのひとつとして認識されています。
自分の才能やすでに持っている資産を利活用して稼ぎたいと思う側と、理想的な出会いを求める側とニーズをマッチさせるサービスです。
終身雇用が破綻し、今や大企業であっても副業が当たり前となっているなかで、シェアリングサービスは今の時代にマッチしているといえるでしょう。多数の空きから絞り込むことによって競争原理の最適化にもつながっていきます。
シェアリングサービス関連企業の上場が続くのはそれだけ多くの方にシェアリングサービスが認められている証であり、個人間での受発注ができるとともに、個人対企業での受発注もできます。それぞれがニーズにマッチする受発注ができる仕組みはすでに確立しているといっても過言ではありません。
シェアリングサービスの今後に向けての課題とは
シェアリングサービスが今後さらに普及することによって、課題となるのが予想される要素があります。それは価格競争に陥ってしまうことです。
個人間での受発注でも、個人と企業間での受発注でも、最も重要となるのはサービスの質にあります。低価格競争になった場合、サービスの質が低下してしまう可能性もないわけではありません。
そして提供する側と利用する側で何かしらのトラブルに発展することも考えられます。市場規模が拡大することによって、提供する側が高く売れないという理由で、低価格をセールスポイントとすることが予想されており、サービスの質が低下することで魅力的に感じなくなってしまうかもしれません。
そして既存業界とのシェアの取り合いについても予想されています。例を挙げると空いている車や自転車などをシェアする移動系シェアリングサービスはレンタカー会社とシェアの取り合いになるのが目に見えています。
いちがいにどちらが優れているかといったことではなく、どちらがユーザーにとって魅力的に映るのかによって、シェアはどんどん変わっていくでしょう。
まとめ
WEBサービスを通じて画期的アイデアを生かしたサービスが世に出ており、シェアリングサービスはそのひとつです。サービスを提供する側にも利用する側にもメリットがあって、市場規模はどんどん拡大しています。
今後さらに注目されていき、魅力的なシェアリングサービスを提供する企業も増加すると予想されています。日本においてシェアリングサービスの認知度は低く、今後に向けての課題がないわけではないものの、日々の生活を送るにあたって当たり前のサービスとなる可能性を秘めています。