Bluetoothはバージョン違いでも接続可能!互換性や確認方法、ワイヤレスイヤホンの音質についても解説

この記事ではBluetoothのバージョンについて解説していきます。

 

最近では、ワイヤレスイヤホンの普及により毎日のようにBluetoothという言葉を見たり、あるいは機能を利用している方が多いと思います。

Bluetoothは無線でイヤホンやスマホ、パソコン、キーボード、マウス、家電、デジタル機器などを接続させることができる便利な通信機能です。

そんなBluetoothにはバージョンがあり、4.0・4.1・5.0・5.1など各バージョンが数字で区別されています。

 

多くのBluetooth対応製品にはバージョンが明記されているわけですが、以下のような疑問をお持ちの方も多いでしょう。

  • 「Blutoothのバージョンの特徴や違いを知りたい」
  • 「Bluetoothのバージョンが異なると、もしかして接続できないの?互換性はあるの?」
  • 「ワイヤレスイヤホンはBluetoothのバージョンによって、性能に差が出るの?」
  • 「Bluetoothのバージョンは、どうやって確認するの?」

などなど。

 

実際Bluetoothはバージョンによって性能が違うのはもちろん、互換性がなく接続できなかったり、ワイヤレスイヤホンなら接続の安定性に差がでたりなどの違いがあります。

そのためBluetoothのバージョンについて理解しておくことは大切です。

 

そこで今回は、Bluetoothの各バージョンの特徴や違い、互換性、ワイヤレスイヤホンとの関係などについて解説していきます。

 

 

 

Bluetoothの各バージョンの特徴と違い

Bluetooth-各バージョンの特徴と違い

Bluetoothのバージョンには、2020年6月現在、全部で11種類あります。

1999年に発表された「Bluetooth1.0」から2019年に発表された最新の「Bluetooth5.1」までの全11種類です。

 

そんな各Bluetoothバージョンの大きな違いは以下の4つ。

  • データの通信速度
  • データの通信容量
  • 消費電力(省電力性能)
  • 通信範囲

 

もちろんBluetoothのバージョンが進化していく過程で、ペアリングの簡略化や対応プロファイルの拡充、セキュリティーの強化など細かな新機能の追加はあります。

しかし基本的にはバージョンが1.0から5.1に進化していく中で、より多くのデータを速く転送できるようになり、消費電力は低くなり、通信範囲が広くなってきているのが主な進化点であり違いです。

なので各Bluetoothバージョンの違いは、「データ転送速度」「データ通信容量」「消費電力」「通信範囲」の4つと考えておけばOK!

 

 

以下にBluetoothの各バージョンの特徴と違いを表にまとめて見たので参考にしてください。

Bluetoothのバージョの特徴と違い

発表時期 バージョン 進化点や特徴
1999 1.0
  • Bluetoothが公開された最初のバージョン。
2001 1.1
  • 普及バージョンと呼ばれ、Bluetoothが普及するきっかけとなったもの。
2003 1.2
  • Bluetoothと同じ2.4Ghzの電波帯を利用している無線LAN(Wi-Fi)との電波干渉対策を盛り込む。
2004 2.0
  • 最大通信速度を3Mbpsまで向上させる「Enhanced Data Rate」により、容量の大きなデータを送信できるようになった。
2007 2.1
  • より簡単にペアリングできるようになる。
  • Near Field Communication(NFC)という近距離用の無線通信に対応。
  • スリープ時間が多いマウスやキーボードなどのBluetooth機器のバッテリーを最大5倍に伸ばす「Sniff Subrating機能」に対応
2009 3.0
  • 最大通信速度を8倍の24Mbpsまで向上できる「Higt Speed オプション」が追加
  • 電力管理機能の向上による低消費電力化
2009 4.0
  • Bluetooth Low Energy(BLE)への対応により大幅に省電力化される。
  • Bluetooth Low energy(BLE)への対応により基本的にバーッジョン3.0以前との互換性が無くなる。
2013 4,1
  • スマホなどのモバイル通信との電波干渉を抑える機能追加
  • 他にデータ転送の効率化、自動再接続機能、インターネット接続機能などが追加
2014 4.2
  • 通信速度が2.5倍の650Kbpsに向上
  • Bluetooth Low Energy(BLE)がIPv6/6LoWPANに対応し、セキュリティーが強化される
2016 5.0
  • 通信速度は2倍の2Mbps
  • 通信範囲は4倍の400m
  • 通信容量は8倍
  • メッシュネットワークに対応
2019 5.1 方向探知機能の追加によりBluetooth機器が発信している信号の方向を特定できるようになる。

 

バージョンを重ねるごとに「通信速度」と「範囲」と「容量」と「省電力性能」が少しずつ向上しているのがわかると思います。

さらにセキュリティーの向上やペアリングの簡略化、自動再接続機能など細かな新機能の追加も行われていますね。

 

バージョンを重ねるごとに少しずつ性能が向上しているBluetoothですが、バージョン3.0と4.0の間では大きく差があります。

詳しくは次で解説しますが、バージョン4.0からはBluetooth Low Energy(BLE)という新しい通信規格を採用したことで、3.0以前とは互換性がなくなってしまいました。

互換性が無いとスマホとワイヤレスイヤホンを接続できないので注意が必要です。

 

また、Bluetoothバージョン5.0では通信速度、範囲、容量がそれぞれ大幅に向上したことで、ワイヤレスイヤホンに限らず、様々なBluetooth機器をより快適に利用できるようになりました。

 

Bluetooth4.0以降では互換性があるので接続できる

Bluetooth4.0以降では互換性があるので接続できる

Bluetoothはバージョン3.0以前と4.0以降では互換性がなく、相互に接続することができません。

たとえば、Bluetoothバージョン3.0対応のワイヤレスイヤホンとBluetoothバージョン4.0対応のスマホでは接続できないということです。

 

一方で、Bluetoothバージョン2.0、2.1、3.0など3.0以前のバージョン同士か、4.0、4.1、4.2、5.0、5.1などバージョン5.0以降同士であれば、互換性があるため接続できます。

これは先程の表にもある通り、Bluetoothバージョン4.0から「Low Energy」という新しい通信規格に対応したことが理由です。

バージョン4.0から新しい通信規格に変わったことで、3.0以前と4.0以降で互換性がなくなりました。

なのでBluetoothの互換性については、接続する機器の両方がBluetoothバージョン3.0以前同士、あるいはバージョン4.0以降同士であれば問題なく接続することができるというわけです。

 

とは言えBluetoothのバージョン4.0は登場したのが2009年と11年も前なので、今現在世に出回っているBluetooth機器は、ほぼ全てがバージョン4.0以降に対応しています。

むしろ3.0以前の機器を見るける方が難かしい。。。

なので10年以上前に購入した機器でもない限り、バージョン4.0以降に対応しているはずです。

ほぼすべての機器がバージョン4.0以降なので実際のところ、Bluetoothの互換性については気にする必要はなく、普通に接続させることができます。

 

Bluetoothのバージョンとワイヤレスイヤホンとの関係

Bluetoothのバージョンとワイヤレスイヤホンとの関係

音質にはほとんど影響なし

Bluetoothのバージョンで気になるのが、ワイヤレスイヤホンとの関係かと思います。

実際のところBluetoothのバージョンは、ワイヤレスイヤホンの音質にはほぼ影響しません!

Bluetoothバージョン4.0のワイヤレスイヤホンを5.0のワイヤレスイヤホンに変えても、音質が良くなることは無いのです。

バージョンが4.0だろうが、4.2だろうが、5.1だろうが、それによって音質に差が生まれることはありません。

 

ワイヤレスイヤホンの音質はBluetoothのバージョンではなく、対応コーデックやドライバー、チューニングなどに大きく依存します。

なのでより新しいBluetoothバージョンのイヤホンを選んだからと言って、より高音質になるわけでは無いと覚えておきましょう!

 

?「【ワイヤレスイヤホン選びで必須の知識】Bluetoothのコーデックとは何か?AptX・AAC・SBCなどについて解説! – WebHack

 

接続距離や安定性、消費電力には差がある

Bluetoothのバージョンは音質にはほぼ影響しませんが、「接続距離」「安定性(途切れにさ)」そして「消費電力」には影響します。

要するにBluetoothのバージョンが新しくなればなるほど、接続できる距離が伸び、スマホとの接続が途切れにくくなり、バッテリー持ちが良くなるのです。

なのでワイヤレスイヤホンにおけるBluetoothのバージョンは、音質よりも使い勝手や快適性に関わってきます。

 

とは言え、ワイヤレスイヤホンの接続距離や安定性、省電力性能にしてもBluetoothのバージョンだけで決まるような単純な話しではありません。

その他の様々な要因が絡んできます。

こればっかりは実際に使って見ないとわからないので、あくまでBluetoothのバージョンの新しさは、ワイヤレスイヤホンの使い勝手や快適性を決める1つの指標になるとだけ覚えておきましょう!

 

Bluetoothのバージョンの確認方法(調べ方)Bluetoothのバージョンの確認方法

iPhoneでの確認方法

iPhoneが対応しているBluetoothバージョンは機種ごとに以下の通りです。

  • iPhone SE~iPhone 7 Plusまでは「バージョン4.2」
  • iPhone 8以降は「バージョン5.0」

 

iPhone 8やX、Xs、Xs Max、11、11Pro、11Pro Maxを利用している方はBluetoothバージョン5.0以上のワイヤレスイヤホンを選ぶことで、最大限快適に利用することができます。

 

Androidスマホとパソコンでの確認方法

Androidスマホとパソコンの場合は機種の数が多いですし、バラツキもあるためそれぞれ調べる必要があります。

確認方法はいくつかありますが、Googleで「機種名 Bluetoothバージョン」と検索して調べるのが最も簡単。

たとえば「Galaxy S10 Bluetoothバージョン」「Surface Laptop2 Bluetoothバージョン」みたいな感じ。

検索するとスペックや詳細な仕様を確認できるメーカーのWebサイトなどが表示されるはずなので、そこでBluetoothのバージョンも確認できます。

機種により異なりますが、「Bluetoothバージョン:4.2」「Bluetoothバージョン:5.0」のような表記があり、Bluetoothのバージョンを確認できるはずです。

 

Bluetoothのバージョンを理解して、製品選びに活かそう

Bluetoothのバージョンは、3.0以前と4.0以降で大きな差があり互換性がありません。

互換性がないとそもそも接続ができないので、注意すべきポイントです。

とは言えほぼすべてのBluetooth機器がバージョン4.0以降に対応しているので、基本的に互換性については気にする必要はありません。

またワイヤレスイヤホンのおけるBluetoothのバーッジョンは、音質ではなく、使い勝手や快適性に影響します。

なので最大限快適に利用するためにも、持っているスマホなどのBluetoothバージョンを確認した上で、できるだけ最新のバージョンを選ぶようにしましょう!

 

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